地上にいながら「宇宙食」を食べる日。

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最近は、宇宙に関するニュースを頻繁に目にするようになりました。
3度の宇宙飛行を経験した、宇宙飛行士・野口聡一さんが、202261日に宇宙航空研究開発機構(JAXA)を退職。
同月7日付で、「カップヌードルミュージアム(安藤百福発明記念館)」の名誉館長に就任されました。
野口さんが2005年にスペースシャトル「ディスカバリー」でラーメン「スペース・ラム」を食べた縁での抜擢となりました。
そして今、野口さんのカップヌードルミュージアム名誉館長就任を機に、メディアでとりあげられた「宇宙食」への注目が集まりつつあります。

そんな「宇宙食」になぜE-SONAE(良い備え)ストアも興味津々なのか。
そのワケを今回はお伝えしたいと思います。 

目次

  1. そもそも「宇宙食」とは?
  2. 「宇宙食」の地上活用
  3. 実際に食べてみた!
  4. まとめ

 1.そもそも「宇宙食」とは?

gravity「宇宙食」と「普通食」とでどんな違いがあると思いますか?

真っ先に思いつくのは、「無重力空間」で食べられるかどうか・・・です。
ニュースなどで、食べ物や飲み物が宙を舞う映像を見たことがある方も多いと思います。
冒頭で記載したとおり、野口さんが宇宙で食べたラーメンは、無重力空間でもスープが飛び散らないよう粘度を高めてあんかけ状になっていたり、麺はかたまりにして飛び散りにくく工夫されているほか、船内で給湯可能な70度のお湯でもどせるよう小麦粉などの配合も工夫されていたそうです。

次に重要なのは、保存期間です。
国際宇宙ステーション(ISS)への物資の供給は数か月に一度しか行われないため、宇宙食は、最低でも常温で1年半保存できるものとされており、中には3年~5年の長期保存ができるものもあるそうです。
しかも、限られた空間に必要物資を約6か月分積み込まないといけないのですが、1kgの荷物を積むために300万円以上の費用が発生するそうなので、食料も、なるべく軽くて小さいものがベストです。
以前は缶詰が主流と言われていましたが、昨今ではフリーズドライ技術が進んだことで、軽くて小さなフリーズドライ食品が採用されるようになり、賞味期限が長いだけでなく、美味しさも追及できるようになったそうです。

最後に忘れてはいけないのはその栄養バランスです。
フリーズドライは低温乾燥させているため栄養が損なわれにくいという特徴があり、不足しがちなビタミンやミネラルもしっかり摂取することができます。
また、フリーズドライ技術の発展により、メニューのバリエーションが増え、宇宙空間にいながら、飽きることなく美味しい食事が取れるようになりました。

<参考>認証された宇宙日本食一覧

 

 2.「宇宙食」の地上活用

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宇宙食の特徴である、「常温長期保存」「軽い」「小さい」「栄養バランスが高い」・・・と言えば「災害食」と同じですね。
一般的に「宇宙食」を実際に宇宙で食べる方は、ごく一部ですが、この宇宙食の特徴を活かすことができれば、地上で活用する方が今後増えるかもしれません。

軽くて小さく、最低限の水分や熱を使って食べることができる宇宙食は非常持出し用バッグに入れやすくなりますし、常温で長期保存ができるので備蓄にピッタリです。
災害時用の非常食と言えばレトルトカレーや缶詰などワンパターンになりがちですが、昨今の宇宙食はバリエーションが多く、栄養バランスが高いので、非常時にも重宝しますね。

一点気を付けるとすれば、宇宙空間では味覚が鈍くなるため、そんな状況下でも美味しく食べられるように、味付けが濃い目になっているという点です。
地上ではそのまま食べるよりも調理に使ったり、アレンジを加えたりする必要がありそうです。

 

3.実際に食べてみた!

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ここで、実際に「宇宙食」の再現度と味を確認するためにも、実際に「宇宙食」を食べてみたいと思います。
今回試してみたのは、「宇宙おにぎり」です。

防災備蓄でおなじみ、「アルファ化米」が使われていてお水なら60分、お湯なら20分で出来上がります。せっかちな筆者は60分も待てないので、お湯を沸かしてトライしました。
画像にもちらりと映っていますが、乾燥剤が中に入っているので、お湯(水)を注ぐ前に必ず取り出しましょう。
線までお湯を注ぎ、待つこと20分。

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綺麗なおにぎり型にはならず・・・。空気をもっと抜いてチャックを閉めたほうがよかったかもしれません。
お味の方は思いのほか薄味ですが、とても柔らかくて、もちもちしたお赤飯が楽しめました。
柔らかいので、ぎゅっとしたおにぎりっぽくならなかったのかもしれません。
宇宙で食べるときには支障はないでしょう。
防災備蓄やアウトドアでも予備で持っていっても良いですね。

 

4.まとめ

宇宙飛行士たちのための「宇宙食」は過酷な環境下で保存でき、美味しく栄養価の高い食事が取れることを目的に作られました。以前では地上で食べることは考えられなかったものですが、バリエーションが増えて、そのメニューの意外性や、思いもよらない作り方で、地上でも楽しめる商品が増えました。

非常時に備えたり、アウトドアで活用したりと、地上でも大活躍しそうな「宇宙食」、取り扱い店舗も増えてきています。
夏休みの自由研究にも良さそうですね。
今回の筆者のように初めてでちょっと失敗・・・なんてこともありますから、美味しく食べるコツをつかんでおくと良いかもしれません。

 

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