「いつも」と「もしも」に役立つ良い備え
東日本大震災以降も、熊本地震や西日本豪雨など、大規模な災害に見舞われてきた日本。
災害に対する備えに関心が高まる一方で、どのような備えをしたらよいか分からない、備えているつもりでも十分かどうか不安が残る…という方も多いのではないでしょうか。
目次
1.約9割が感じている防災対策の必要性
昨年、マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティングが全国の20~69歳の男女1,100名に実施した調査によると、「9割の人が防災対策の必要性を感じ、そのうち2人に1人は対策済み」という結果が出ています。
出典:クロス・マーケティングによる防災意識・対策に関する調査(2021年)
また、実際に行っている防災対策としては、やはり「備蓄品の用意」が上位で、食料や水などの飲料、非常持出し袋などの用意をされているようです。
出典:クロス・マーケティングによる防災意識・対策に関する調査(2021年)
一方で、防災対策をしていたにも関わらず失敗してしまったという事例として、
- 電池を入れて保管していたら劣化し、液漏れしていて使えなくなってしまった。
- 地下の車庫に懐中電灯等の防災用具をまとめていたが、車庫が電動シャッターで開かなかった。
- 非常食をまとめて購入したので、同時期に期限を迎える食料が大量に発生して困った。ローリングストック方式にすべきと後で知った。
などの声もあがりました。
いずれも、防災用・災害時用に備えていたにも関わらず、実際はその備えを活用することができなかったという事例です。
防災用品は、非常時に役立つものでありながら、「非常用」とするとしまい込んでしまっていざという時に使えない、使い方が分からないという事態が起きたり、気付かないうちに賞味期限が切れてしまっていたり、定期的な確認や見直しなど、別途管理が必要になります。
2.フェーズフリーという考え方
そこでいま注目されているのが「フェーズフリー」という考え方です。
身のまわりにあるモノやサービスを、日常時はもちろん、非常時にも役立てることができるという考え方、それが「フェーズフリー」です。(一般社団法人フェーズフリー協会より)
防災用品のほとんどが、ふだんはしまっていて、非常時にのみ取り出して使用する一方、フェーズフリー品はいつもの生活で便利に活用できるのはもちろん、 もしもの際にも役立つ商品・サービス・アイデアです。
3.まとめ
日常使いしているものであれば、特別に管理などを意識することもなく、いざという時にすぐ手に取れたり、常に新しいものになっていたりと、常に災害時に備えることができます。
日用品や食料品を選ぶときに、この「フェーズフリー」という視点を少し加えてみることで、災害への「備え」レベルが上がり、また災害時の生活の質も向上にもつながると思います。
ぜひ、もの選びの視点に「フェーズフリー」の考え方を日常生活に取り入れてみてください。
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